Japanese
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特集 膠原病
筋生検における病理組織検査で確定診断し,抗SAE抗体が陽性と判明した皮膚筋炎の1例
Dermatomyositis diagnosed by histopathology of muscle biopsy and found to be positive for anti-SAE antibody
小畠 里奈
1
,
大霜 智子
1
,
桑本 智弘
2
,
橋本 求
2
,
難波 広人
3,4
,
西野 一三
5
,
沖山 奈緒子
6
,
立石 千晴
1
,
鶴田 大輔
1
Rina OBATA
1
,
Tomoko OSHIMO
1
,
Tomohiro KUWAMOTO
2
,
Motomu HASHIMOTO
2
,
Hiroto NAMBA
3,4
,
Ichizo NISHINO
5
,
Naoko OKIYAMA
6
,
Chiharu TATEISHI
1
,
Daisuke TSURUTA
1
1大阪公立大学大学院医学研究科,皮膚病態学(主任:鶴田大輔教授)
2同,膠原病内科学
3同,脳神経内科学
4大阪府済生会中津病院,脳神経内科
5国立精神・神経医療研究センター,神経研究所疾病研究第一部
6東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科,皮膚科学
キーワード:
皮膚筋炎
,
ミクソウイルス耐性蛋白質A
,
抗SAE抗体
,
Ⅰ型インターフェロン
,
筋生検
Keyword:
皮膚筋炎
,
ミクソウイルス耐性蛋白質A
,
抗SAE抗体
,
Ⅰ型インターフェロン
,
筋生検
pp.1197-1201
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004703
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55歳,男性。顔面を初発とし,体幹にも拡大する紅斑を主訴に当科を紹介受診した。顔面全体の紅斑とGottron徴候がみられ,体幹は紅皮症へと進展していた。筋逸脱酵素の上昇,筋電図やMRI所見より皮膚筋炎が疑われたが,皮膚筋炎特異抗体はいずれも陰性であった。左上腕伸側の紅斑部からの皮膚生検では,表皮内に個細胞壊死,真皮乳頭層に著明な浮腫がみられた。筋生検組織の免疫組織化学染色で筋線維にミクソウイルス耐性蛋白質Aが発現していたことより皮膚筋炎と診断し,抗SAE抗体陽性が判明した。皮膚筋炎特異抗体陰性例では,筋生検の施行や抗SAE抗体を含めた自己抗体の探索が確定診断に有用となる。
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