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特集 膠原病
全身性強皮症と全身性エリテマトーデスのオーバーラップ症候群の1例
Overlap syndrome of systemic sclerosis and systemic lupus erythematosus
髙野 敦啓
1
,
平福 啓一伍
1
,
延山 嘉眞
1
,
松下 嵩之
2
,
朝比奈 昭彦
1
Atsuhiro KONO
1
,
Keigo HIRAFUKU
1
,
Yoshimasa NOBEYAMA
1
,
Akihiko ASAHINA
2
,
Takayuki MATSUSHITA
1
1東京慈恵会医科大学,皮膚科学講座(主任:朝比奈昭彦教授)
2同,内科学講座(リウマチ・膠原病内科)
キーワード:
全身性強皮症
,
全身性エリテマトーデス
,
抗リン脂質抗体症候群
,
オーバーラップ症候群
Keyword:
全身性強皮症
,
全身性エリテマトーデス
,
抗リン脂質抗体症候群
,
オーバーラップ症候群
pp.1202-1206
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004704
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46歳,女性。初診5年前から両手指にRaynaud現象,3年前から上肢に円板状の紅斑,14日前から指に境界不明瞭な紫紅色斑が出現した。手指の痺れ,疼痛のため当院を受診した。初診時,手指に限局する皮膚硬化および体幹・四肢に鱗屑を付す円板状の紅斑がみられた。抗核抗体,抗セントロメア抗体,抗リン脂質抗体は陽性であった。右上腕紅斑の組織学的検査にて液状変性および毛包周囲のリンパ球浸潤がみられ,ループスバンドテストは陽性であった。以上から全身性強皮症と全身性エリテマトーデス(抗リン脂質抗体症候群合併疑い)のオーバーラップ症候群と診断した。指尖の虚血性変化の進行はアスピリンの投与開始後に抑制された。病態に応じた治療が重要であると考えた。
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