Japanese
English
原著
食道病変を伴った尋常性天疱瘡
Pemphigus vulgaris with esophageal involvement
岡 博史
1
,
村田 隆幸
1
,
斉藤 昌孝
1
,
河原 由恵
1
,
佐々木 裕子
1
,
大畑 恵之
1
,
天谷 雅行
1
,
西川 武二
1
Hiroshi OKA
1
,
Takayuki MURATA
1
,
Masataka SAITO
1
,
Yoshie KAWAHARA
1
,
Yuko SASAKI
1
,
Yoshiyuki OHATA
1
,
Masayuki AMAGAI
1
,
Takeii NISHIKAWA
1
1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Keio University School of Medicine
キーワード:
尋常性天庖瘡
,
食道病変
,
デスモグレイン
Keyword:
尋常性天庖瘡
,
食道病変
,
デスモグレイン
pp.9-14
発行日 1999年1月1日
Published Date 1999/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902746
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43歳男性(症例1),53歳女性(症例2)の食道病変を伴った尋常性天萢瘡の2例を経験した.2症例共に皮膚病変は軽微であるのに対し,口腔1内,食道内のびらんが著明で粘膜病変が主体の尋常性天庖瘡であった.症例1は難治性の口腔内びらんより,症例2では食道粘膜吐出より尋常性天疱瘡が疑われ,食道内視鏡を施行したところ,食道病変が発見された.尋常性天庖瘡の症状判定の一環として積極的に内視鏡検査を行い,食道病変を評価する必要があると考えられた.さらに組み換え天庖瘡抗原を用いたELISA法を施行したところ,自験2例では抗デスモグレイン3抗体陽性,抗デスモグレイン1抗体陰性であった.皮膚と粘膜におけるデスモグレイン3抗原の分布より自験2例では抗デスモグレイン3抗体のみが存在するために病変が粘膜優位になると考えられた.
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