Japanese
English
症例
左大腿部に生じた皮膚転移を契機に発見された膵癌の1例
Pancreatic cancer found after the diagnosis of skin metastasis on the left thigh
長野 有花子
1
,
水野 みどり
1
,
亀井 昭
2
Yukako NAGANO
1
,
Midori MIZUNO
1
,
Akira KAMEI
2
1伊勢赤十字病院,皮膚科(主任:水野みどり部長)
2同,消化器内科
キーワード:
皮膚転移
,
膵癌
Keyword:
皮膚転移
,
膵癌
pp.757-760
発行日 2024年6月1日
Published Date 2024/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004606
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77歳,女性。初診2カ月前より上腹部重鈍感を自覚し近医を受診した。CEA上昇を指摘され,内視鏡検査,画像検査を施行されるも特記すべき異常は認めなかった。1カ月前より左大腿に無症候性皮下結節が生じ,病理組織学的検査にて腺癌の皮膚転移が疑われた。PET/CTで膵尾部,肝臓,胃噴門部に多発集積を認め免疫学的検査,画像検査などの結果,膵癌の皮膚転移と診断した。左大腿の皮下結節は切除し,消化器内科にて化学療法が開始された。治療開始後1年1カ月が経過するが,新規皮膚転移や再発は認めていない。皮膚病変が診断契機となり予後を改善する可能性があるため,疑わしい病変は積極的に皮膚生検を検討すべきである。
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