Japanese
English
症例
妊娠中に急速に増大したPedunculated Lipofibromaの1例
Pedunculated lipofibroma that rapidly grew during pregnancy
澤田 裕美
1,2
,
欠田 成人
1
,
山中 恵一
2
Yumi SAWADA
1,2
,
Masato KAKEDA
1
,
Keiichi YAMANAKA
2
1済生会松阪総合病院,皮膚科(主任:欠田成人部長)
2三重大学大学院医学研究科,皮膚科学
キーワード:
pedunculated lipofibroma
,
有茎性脂肪線維腫
,
表在性皮膚脂肪腫性母斑
,
妊娠
,
急速に増大
Keyword:
pedunculated lipofibroma
,
有茎性脂肪線維腫
,
表在性皮膚脂肪腫性母斑
,
妊娠
,
急速に増大
pp.761-764
発行日 2024年6月1日
Published Date 2024/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004607
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20歳台,女性。約5年前に背部に小豆大の結節を自覚した。第3子妊娠時より急速に増大したため,妊娠34週時に当科を受診した。初診時,背部正中に65×45mm大,茎部8mm径,淡紅色調を呈する乳頭状,分葉状の懸垂性腫瘍を認めた。単純MRI検査では腫瘍中央部と茎部の大部分が脂肪信号であった。局所麻酔下に全摘術を施行した。病理組織学的に真皮上層とその血管周囲に脂肪組織の増殖を認め,その特徴的な臨床像とあわせてpedunculated lipofibromaと診断した。妊娠により増加した性ホルモンの影響や体重増加による機械的刺激の増加が腫瘍の増大に関与したと推測する。妊娠を契機に増大する腫瘍は多数報告があるが,これまでにpedunculated lipofibromaでの報告例はなく貴重と考えた。
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