Japanese
English
症例
下腿潰瘍が先行した多発血管炎性肉芽腫症の1例
Granulomatosis with polyangiitis with preceding leg ulcer
吉田 愛
1,3
,
小松崎 ゆき
1,3
,
相澤 有紀
2
,
井川 健
3
Ai YOSHIDA
1,3
,
Yuki KOMATSUZAKI
1,3
,
Yuki AIZAWA
2
,
Ken IGAWA
3
1上都賀総合病院,皮膚科
2同,内科
3獨協医科大学,皮膚科学教室(主任:井川 健教授)
キーワード:
多発血管炎性肉芽腫症
,
ANCA関連血管炎
,
下腿潰瘍
,
壊疽性膿皮症
Keyword:
多発血管炎性肉芽腫症
,
ANCA関連血管炎
,
下腿潰瘍
,
壊疽性膿皮症
pp.723-726
発行日 2024年6月1日
Published Date 2024/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004598
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45歳,男性。コイン大の下腿潰瘍を主訴に受診した。外用で改善し通院を自己中断した。その後手掌大に潰瘍が拡大,周囲に紫斑も出現し約5カ月後に再診した。PR3–ANCA陽性,尿潜血,蛋白尿を認めたが,鼻出血や咳嗽等の症状はなかった。潰瘍は壊疽性膿皮症様を呈していた。初回の皮膚生検では有意な所見は得られなかったが,その後,強膜炎,両側肺野すりガラス影,単神経炎が出現した。再生検で肉芽腫所見を認め,多発血管炎性肉芽腫症の診断となった。ステロイド,シクロホスファミドの全身投与で下腿潰瘍も改善した。多発血管炎性肉芽腫症は上気道症状先行が多いが皮膚潰瘍が初発となる非典型例もあり,鑑別にあげ経過を追うことが重要である。
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