特集 角化症・炎症性角化症
点状掌蹠角化症1型の1例
吉村 紫
1
,
矢野 優美子
,
大森 康高
,
太田 真由美
,
出月 健夫
,
五十嵐 敦之
,
中野 創
,
澤村 大輔
1NTT東日本関東病院 皮膚科
キーワード:
掌蹠角皮症
,
変異
,
皮膚疾患-手部
,
皮膚疾患-足部
,
遺伝学的検査
,
皮膚鏡検査
,
待機療法
,
AAGAB Protein
Keyword:
Genetic Testing
,
Foot Dermatoses
,
Hand Dermatoses
,
Keratoderma, Palmoplantar
,
Mutation
,
Dermoscopy
,
Watchful Waiting
,
AAGAB Protein, Human
pp.415-417
発行日 2017年4月1日
Published Date 2017/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017233462
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
56歳女性。25歳頃より掌蹠に角化を伴う皮疹が出現し、近医で尋常性疣贅の診断でヨクイニンの内服や外用治療などを受けていた。今回、改善せず、徐々に皮疹が増数してきたため受診となった。初診時、手掌と足底には大小不同の1~5mm大の点状の角化が多発してみられた。病理組織像では中央がドーム状に隆起し、角層と顆粒層の肥厚がみられた。また、AAGAB遺伝子検索では、15番染色体のエクソン2で195~198番の塩基が欠失したフレームシフト変異が認められた。点状掌蹠角化症1型と診断され、活性型ビタミンD3の外用を数ヵ月行ったが不変であり、現在は経過観察としている。
Copyright © 2017, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.