Japanese
English
症例報告
長島型掌蹠角化症の1例
A case of keratosis palmoplantaris transgrediens Nagashima
皆川 結
1
,
齋藤 京
1
,
石河 晃
1
Yui MINAGAWA
1
,
Hitoshi SAITO
1
,
Akira ISHIKO
1
1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Keio University School of Medicine
キーワード:
掌蹠角化症
,
長島型掌蹠角化症
,
Meleda病
,
電子顕微鏡
,
多汗
Keyword:
掌蹠角化症
,
長島型掌蹠角化症
,
Meleda病
,
電子顕微鏡
,
多汗
pp.1168-1171
発行日 2005年11月1日
Published Date 2005/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100323
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要約
30歳,男性.幼少時より掌蹠の皮疹を自覚し徐々に拡大した.初診時,掌蹠から指背および足背・アキレス腱部まで及ぶ角化性紅斑を認めた.膝蓋・肘頭部にも皮疹を認め,掌蹠の多汗を伴った.兄に同症あり.電顕にて顆粒層表皮細胞内にリボゾームが多数付着する大型のケラトヒアリン顆粒を認めた.本邦における長島型掌蹠角化症の報告は,1989年に三橋らがこの名称を提唱して以来,自験例を含め16例である.皮疹の分布について記載のあった15例中,掌蹠の角化性紅斑に加えて膝蓋に皮疹を認めるものは13例あり,そのうち8例は肘頭にも皮疹を認めた.また,記載のあった11例中9例に多汗を認めた.16例全例が幼少時までの発症であり,これらの所見が本症の特徴と思われた.
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