Japanese
English
症例
アプレミラストが奏効した播種状環状扁平苔癬の1例
Succesful treatment of lichen planus annularis disseminatus with apremilast
齋藤 聡一郎
1
,
寺木 祐一
1
Soichiro SAITO
1
,
Yuichi TERAKI
1
1埼玉医科大学総合医療センター,皮膚科(主任:福田知雄教授)
キーワード:
播種状環状扁平苔癬
,
アプレミラスト
Keyword:
播種状環状扁平苔癬
,
アプレミラスト
pp.611-613
発行日 2024年5月1日
Published Date 2024/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004553
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68歳,女性。初診の1カ月前より体幹,四肢に辺縁が隆起性の強い鱗屑を付す大豆大の環状紅斑が多発し,強い痒みを伴っていた。病理組織学的に表皮は過角化と顆粒層の肥厚を伴い,鋸歯状の不規則な肥厚を呈し,表皮基底層の液状変性,コロイド小体および表皮直下に帯状の炎症細胞浸潤を呈し臨床症状とあわせて環状扁平苔癬と診断した。治療としてvery strongクラスのステロイド外用を行ったが,皮疹には効果なくむしろ拡大傾向を示した。そこでホスホジエステラーゼ–4阻害薬であるアプレミラスト内服に変更し,皮疹は徐々に色素沈着を残し改善した。アプレミラストは既存治療に抵抗性の扁平苔癬の治療に有用な選択肢の1つとなり得る可能性が示唆された。
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