Japanese
English
特集 真菌症
頸部に単発性結節を呈した続発性皮膚アスペルギルス症の1例
Secondary cutaneous aspergillosis with a nodule on the neck
加倉井 真主
1
,
本田 理恵
1
,
坪井 宥璃
2
,
内川 容子
3
,
大田 美智
4
,
原田 和俊
4
,
伊藤 周作
1
Masakazu KAKURAI
1
,
Rie HONDA
1
,
Yuri TSUBOI
2
,
Yoko UCHIKAWA
3
,
Michi OTA
4
,
Kazutoshi HARADA
4
,
Shusaku ITO
1
1日立総合病院,皮膚科
2同,血液内科
3同,放射線診療科
4東京医科大学,皮膚科学分野(主任:原田和俊教授)
キーワード:
侵襲性アスペルギルス症
,
続発性皮膚アスペルギルス症
,
発熱性好中球減少症
,
Aspergillus fumigatus
Keyword:
侵襲性アスペルギルス症
,
続発性皮膚アスペルギルス症
,
発熱性好中球減少症
,
Aspergillus fumigatus
pp.445-448
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004504
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89歳,女性。初診5年前に慢性リンパ性白血病の診断で化学療法を施行され,10カ月前にびまん性大細胞型B細胞リンパ腫に移行した。発熱の精査目的で入院となり,右頸部の結節で当科を受診した。生検の病理像で真皮にY字に分岐した菌糸がみられ,培養でAspergillus fumigatusを同定し,CT画像で両肺に多発結節を認め,続発性皮膚アスペルギルス症と診断した。ボリコナゾール内服で加療するも死亡した。続発性皮膚アスペルギルス症はまれな疾患だが,血液悪性腫瘍などの免疫不全患者に出現する結節性病変は,原病の悪化だけでなく,本症を含めた日和見感染症も念頭に置き,皮膚生検と適切な培養検査が重要である。
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