憧鉄雑感
第144回 “皮膚科の臨床” をどこから読む?
安部 正敏
1
Masatoshi ABE
1
1医療法人社団 廣仁会 札幌皮膚科クリニック
pp.397-397
発行日 2024年3月1日
Published Date 2024/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004478
- 有料閲覧
- 文献概要
雑誌の読み方は十人十色である。本誌は医学専門誌であり,特集から精読する方,興味を惹かれる症例報告から読む方が多いと思われる。他方,一般誌は案外コラムや編集後記を先に読む読者が少なくなく,特に後者は思わぬ著者の個性や慧眼に触れることができる。事の起こりは昨年12月号の編集後記である。驚くべきことに編集委員であられる土田先生が本連載に言及されており筆者は飛び上がらんばかりに驚いた。実は過去にも本連載が編集後記に登場している。筆者が長年奉職した大学を辞し,現職に就いたタイミングで林先生が筆者にとって勿体ないお言葉を綴られており(2013年5月号),無論家宝となった。間違いなく筆者のイメージアップとなる逸文であり,更なる知名度向上を密かに企み毎年職場を変えようとしたものの,そうそう筆者を雇い入れる奇特な医療機関も現れず現職がもう10年以上となる。今回,土田先生は我が憧鉄雑感を “看板連載” と記載されており,“ユーモアあふれる文章を楽しみになさっている読者も多いと思います。” と,身に余るお言葉である。本邦屈指の皮膚科学者のお墨付きであるので,読者はともかく金原出版の社長殿は是非肝に銘じていただきたい。筆者はすっかりこの “看板連載” が気に入ってしまい,編集委員の末席を汚すVisual Dermatology誌の編集会議で新連載を模索する際は,「連載といってもねぇ……看板連載じゃないとねぇ~」などと,土田先生の御才筆をちらりと見せながら低語する予定である。
Copyright © 2024, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.