第141回 皮膚科診療は楽⁈

医療関係者の人手不足は相変わらずであるが，マスコミ報道は熱しやすく冷めやすく，最近注目されない。一時は，救急医や小児科医，産婦人科医の医師不足が報道され，その過酷な勤務のドキュメントなどが流れた。医療現場の過酷さを普く理解を促すのは重要であり，いわゆるコンビニ受診などが減るのは大歓迎である。しかし，左様な報道においてけしからぬのは医師の偏在において，我が皮膚科は勤務が楽で，若手医師はそちらに流れるとの讒訴である。皮膚科専門医は，毎日臨床，研究，教育そして自己研鑽と不断の努力で専門性を担保しており，“楽な診療科” との根拠はどこから来るものであろうか。尤も，人手不足の報道は医療界から牛丼チェーン，宅配業者に推移し，今は鉄道を含む運輸業界である。