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特集 悪性黒色腫
多発肝転移が疑われるも手術療法のみで寛解に至った右鼻部悪性黒色腫の1例
Right nasal malignant melanoma in remission after surgery alone, despite multiple liver metastases suspected
中山 優花
1
,
山田 瑞穂
1
,
松本 千穂
1
,
桑江 克樹
2
Yuka NAKAYAMA
1
,
Mizuho YAMADA
1
,
Chiho MATSUMOTO
1
,
Katsuki KUWAE
2
1箕面市立病院,皮膚科(主任:松本千穂主任部長)
2同,形成外科
キーワード:
悪性黒色腫
,
自然寛解
,
多発肝転移
Keyword:
悪性黒色腫
,
自然寛解
,
多発肝転移
pp.287-290
発行日 2024年3月1日
Published Date 2024/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004450
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94歳,女性。85歳時,右鼻部皮膚腫瘍,右耳下腺腫瘍,右耳前リンパ節腫脹に対して切除後,右鼻部結節型悪性黒色腫,右耳下腺内リンパ節転移,StageⅢcの診断となる。追加治療の希望なく無治療で経過中,両顎下リンパ節腫脹を認め,画像検査にて両顎下リンパ節転移,多発肝転移が疑われた。顎下リンパ節摘出後,StageⅣと診断された。肝転移については無治療であったが,6年後に撮像されたCTでは肝陰影は不明瞭となっていた。術後8年経過も,明らかな再発を疑う所見は認めず,5-S-cysteinyldopaも正常範囲内となり,無治療で寛解に至ったと考えた。悪性黒色腫転移巣の自然消退はまれであるが予後良好とされており,今後の症例蓄積が望まれる。
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