Japanese
English
特集 血管腫
プロプラノロール内服とレーザー照射で加療したPHACE症候群の1例
PHACE syndrome treated with oral propranolol and laser therapy
神田 真美
1
,
川口 亜美
1
,
稲葉 豊
1
,
国本 佳代
1
,
山本 有紀
1
,
鈴木 崇之
2
,
垣本 信幸
2
,
末永 智浩
2
,
徳原 大介
2
,
神人 正寿
1
Mami KANDA
1
,
Ami KAWAGUCHI
1
,
Yutaka INABA
1
,
Kayo KUNIMOTO
1
,
Yuki YAMAMOTO
1
,
Takayuki SUZUKI
2
,
Nobuyuki KAKIMOTO
2
,
Tomohiro SUENAGA
2
,
Daisuke TOKUHARA
2
,
Masatoshi JINNIN
1
1和歌山県立医科大学,皮膚科(主任:神人正寿教授)
2同,小児科
キーワード:
PHACE症候群
,
プロプラノロール
Keyword:
PHACE症候群
,
プロプラノロール
pp.17-20
発行日 2024年1月1日
Published Date 2024/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004349
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生後1カ月,女児。上眼瞼から側頭部,頰部に及ぶ乳児血管腫と後頭蓋窩奇形を有することからPHACE症候群と診断した。病変が広範囲で拡大傾向を有したためプロプラノロールを1mg/kg/日で開始し,副作用なく血管腫を縮小し得た。毛細血管拡張が残存したため色素レーザー照射を追加し,血管腫はわずかな血管拡張を残してほぼ消失した。PHACE症候群は頭頸部乳児血管腫に加えて後頭蓋窩奇形,脳血管奇形,心血管奇形,眼奇形などの特徴を有する神経皮膚症候群の1つである。本症候群患者に対するプロプラノロール治療は脳卒中のリスクを高める可能性があり,適応については慎重な判断が必要である。
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