Japanese
English
症例
Microsporum canisによる体部白癬の2例
Two cases of tinea corporis caused by Microsporum canis
小笹 美蘭
1
,
梅澤 慶紀
1
,
出来尾 格
1
,
朝比奈 昭彦
1
Miran OZASA
1
,
Yoshinori UMEZAWA
1
,
Itaru DEKIO
1
,
Akihiko ASAHINA
1
1東京慈恵会医科大学,皮膚科学講座(主任:朝比奈昭彦主任教授)
キーワード:
Microsporum canis
,
体部白癬
,
ネコ
Keyword:
Microsporum canis
,
体部白癬
,
ネコ
pp.2079-2082
発行日 2023年12月1日
Published Date 2023/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004325
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症例1:70歳,男性。急性白血病の既往があった。1カ月前から四肢と体幹に紅斑が出現した。ステロイド外用で改善せず,白血病の特異疹を疑い皮膚生検した。角層内に菌体を認め,培養でMicrosporum canisを検出した。1カ月間の抗真菌薬外用で略治した。症例2:32歳,女性。4カ月前から四肢に紅斑が出現し,関節痛も認めた。抗核抗体80倍,環状紅斑の診断でプレドニゾロン10mg/日で改善しなかった。皮膚生検で菌体を認め,培養でMicrosporum canisを検出した。2カ月間のイトラコナゾール内服で略治した。両症例とも飼い猫から同菌が検出された。Microsporum canisによる体部白癬は一般的な体部白癬と臨床像が異なり,早期診断が困難な場合がある。動物の接触歴の確認や直接鏡検,真菌培養が重要である。
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