Japanese
English
症例
片側性の帯状の神経障害性疼痛を伴ったデング熱の1例
Dengue fever with ipsilateral zosteriform neuropathic pain
武藤 容典
1
,
三井 広
1
,
小川 陽一
1
,
田渕 亜希子
1
,
岡本 崇
1
,
島田 眞路
1
,
井上 修
2
,
川村 龍吉
1
Yoshinori MUTO
1
,
Hiroshi MITSUI
1
,
Youichi OGAWA
1
,
Akiko TABUCHI
1
,
Takashi OKAMOTO
1
,
Shinji SHIMADA
1
,
Osamu INOUE
2
,
Tatsuyoshi KAWAMURA
1
1山梨大学医学部,皮膚科学講座(主任:川村龍吉教授)
2同,感染症学講座
キーワード:
デング熱
,
神経障害性疼痛
,
末梢単神経炎
,
神経学的合併症
Keyword:
デング熱
,
神経障害性疼痛
,
末梢単神経炎
,
神経学的合併症
pp.1928-1932
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004275
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59歳,男性。ベトナムから帰国後に発熱,倦怠感,左下腹部に帯状のピリピリした疼痛とアロディニアが出現し,感覚障害は神経障害性疼痛と考えられた。当初,帯状疱疹の可能性をあげたが,体幹に水疱と紅斑は認められず,水痘・帯状疱疹ウイルスのペア血清で特異的IgGの有意な変化は認められなかった。血液中からデングウイルス特異的IgM抗体,非構造蛋白抗原,ウイルスRNAが検出され,デング熱と診断した。近年,デング熱に合併した脳炎や脳症が多く報告されているが,末梢単神経炎は極めてまれである。過去に神経障害性疼痛を伴った末梢神経炎の報告もあることから,自験例は左下腹部の末梢単神経炎を合併していた可能性がある。
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