特集 感染症迅速診断キットを見直す―その有用性と限界
デング熱
Moi Meng Ling
1
1長崎大学熱帯医学研究所
キーワード:
デング熱
,
ポイントオブケア
,
NS1 抗原
,
病原体診断
,
迅速診断キット
Keyword:
デング熱
,
ポイントオブケア
,
NS1 抗原
,
病原体診断
,
迅速診断キット
pp.1663-1670
発行日 2017年12月1日
Published Date 2017/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000270
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デングウイルス感染による急性熱性疾患であるデング熱・デング出血熱は,熱帯・亜熱帯地域において公衆衛生上の深刻な問題であり,流行が世界的に拡大している.ヒトの住環境で生息するデングウイルス媒介蚊は,とくに夏から秋の活発に活動している時期においては国内への侵入対策は重要である.日本への輸入症例も年間200〜300 症例が報告されている.臨床症状はほかの熱性疾患も類似するため,鑑別診断は重要である.実験室診断法には,病原体診断と血清診断があり,本稿では,新たな知見を含めて上記の診断法および近年に開発された迅速診断法(POC)の有用性と今後の課題について概説する.
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