Japanese
English
今月の症例
デング熱の1例
A case of dengue fever in a Japanese man
堀澤 明子
1
,
小幡 宏子
2
,
鈴木 毅文
3
,
斉藤 祐一郎
3
Akiko HORISAWA
1
,
Hiroko OBATA
2
,
Takafumi SUZUKI
3
,
Yuichiro SAITO
3
1旭労災病院皮膚科
2おばた皮ふ科
3市立岡崎病院内科
1Division of Dermatology, Asahi Rosai Hospital
2Obata Clinic
3Division of Internal Medicine, Okazaki Municipal Hospital
キーワード:
輸入感染症
,
デング熱
,
びまん性紅斑
,
点状出血
Keyword:
輸入感染症
,
デング熱
,
びまん性紅斑
,
点状出血
pp.505-507
発行日 1995年6月1日
Published Date 1995/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901566
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インドネシアより帰国直後に発症したデングウイルス感染症の1例を報告した.症例は46歳男性で,発熱と嘔吐で発症し,内科入院後,白血球,血小板の著明な減少のため血液疾患も疑われたが,点状出血を伴う全身の紅斑が出現し,皮膚科に紹介された.デング熱流行地に3年4ヵ月と長期滞在していたこと,皮疹,臨床データよりデング熱を疑い,国立予防研究所に血清を送りHI抗体価測定を依頼し,第8病日の抗体価10240倍をもって確定した.国際交流の多い今日,輸入感染症の一つとして,東南アジアなど流行地より帰国した全身のびまん性紅斑,著明な白血球や血小板減少を伴う発熱患者では,デング熱も念頭におくべきであると考える.
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