Japanese
English
症例
ドイツ人女性の右上腕に生じたSpark母斑の1例
Spark nevus on the right upper arm of a German woman
伊藤 裕代
1
,
吉田 亜希
1
,
岸 晶子
1
,
林 伸和
1
Hiroyo ITO
1
,
Aki YOSHIDA
1
,
Akiko KISHI
1
,
Nobukazu HAYASHI
1
1虎の門病院,皮膚科(主任:林 伸和部長)
キーワード:
Spark母斑
,
Clark母斑
,
Spitz母斑
,
色素性母斑
,
悪性黒色腫
Keyword:
Spark母斑
,
Clark母斑
,
Spitz母斑
,
色素性母斑
,
悪性黒色腫
pp.1695-1698
発行日 2023年10月1日
Published Date 2023/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004207
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38歳,ドイツ人女性。1年前に右上腕の濃褐色斑に気づき,徐々に拡大隆起してきた。右上腕伸側に7×7mm大で類円形の濃褐色斑があり,ダーモスコピーでは中央部が濃褐色のhomogeneous area,central hyperpigmentationを呈し,色素小球が多数不規則にみられた。病理組織学的に,表皮真皮境界部に胞体の明るい類円形の核をもつ細胞の胞巣形成があり,真皮浅層には類円形ないし紡錘形の細胞の増殖を認めた。基底層での孤立性増殖やascentは限局的で,異型な細胞の増殖はなく,Spark母斑と診断した。Spark母斑は,Clark母斑とSpitz母斑の両方の特徴をもつ良性の母斑で,悪性黒色腫との鑑別を要する。過剰な治療を避けるためにもSpark母斑を認識しておく必要がある。
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