Japanese
English
症例
髄膜炎を伴った急性型神経Behçet病の1例
Neuro-Behçet syndrome associated with meningitis
伊藤 裕代
1
,
吉田 亜希
1
,
岸 晶子
1
,
林 伸和
1
,
逸見 文昭
2
,
吉田 千晴
2
,
上坂 義和
2
Hiroyo ITO
1
,
Aki YOSHIDA
1
,
Akiko KISHI
1
,
Nobukazu HAYASHI
1
,
Fumiaki HENMI
2
,
Chiharu YOSHIDA
2
,
Yoshikazu UESAKA
2
1虎の門病院,皮膚科(主任:林 伸和部長)
2同,脳神経内科
キーワード:
神経Behçet病
,
毛囊炎様皮疹
,
無菌性髄膜炎
Keyword:
神経Behçet病
,
毛囊炎様皮疹
,
無菌性髄膜炎
pp.1509-1512
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003477
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40歳,女性。4日前より38°C台の発熱と頸部痛があり2日前より皮疹が出現した。入院後,頭痛と嘔気,項部硬直が出現した。WBC 10800/μl,neut 87%,CRP 16.71mg/dl。顔面,頸部に有痛性で紅暈を伴う無菌性膿疱を多数認め,舌先部にアフタ性潰瘍があった。針反応は陽性であった。組織は真皮全層と一部脂肪織に密な好中球浸潤がみられた。血液培養,髄液培養は陰性であった。髄液検査では細胞数,IL-6の増加があった。MRIで円蓋部の軟膜沿いにFLAIR高信号,右眼の網脈絡膜炎がみられた。髄膜炎を伴う急性型神経Behçet病と診断した。プレドニゾロン1mg/kg/日で治療を開始し,速やかに解熱し神経症状,皮疹が改善した。神経Behçet病の早期診断はときに困難であり,皮膚所見が重要であることを再認識した。
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