Japanese
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特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1991
I 最近話題の疾患
色素性痒疹をふりかえる
Look back on prurigo pigmentosa
長島 正治
1
,
大草 康弘
1
Masaji NAGASHIMA
1
,
Yasuhiro OOKUSA
1
1杏林大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Kyorin University School of Medicine
キーワード:
色素性痒疹
,
瘙痒性紅色丘疹
,
網目状色素沈着
,
DDS
,
ミノサイクリン
Keyword:
色素性痒疹
,
瘙痒性紅色丘疹
,
網目状色素沈着
,
DDS
,
ミノサイクリン
pp.7-11
発行日 1991年4月15日
Published Date 1991/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900328
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1989年末までの自験例並びに内外文献例227例を集計して,色素性痒疹の疫学,病変発生の誘因,臨床および組織学的所見,治療などについて考察した.性別は2:1で女性に好発し,発症年齢は10歳代が70%を占めた.国内での発生は北海道から沖縄に及び,発生頻度に大きな地域差はみられなかった.国外からは6例(白人4,黒人1,中国人1)の報告があった.病因はなお不明であるが,衣類の刺激など外的誘因に加えて,断食,ダイエット食また各種の全身性疾患が関係する症例があった.臨床的には水疱形成,組織学的には表皮内水疱,異常角化細胞の出現などが従来の記載に追加されている.治療ではDDSに代って,ミノサイクリンの有用性が強調されるようになった.
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