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特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 2002
5.皮膚科医のための臨床トピックス
ペットボトル症候群と色素性痒疹
Pet-bottle syndrome and prurigo pigmentosa
三橋 善比古
1
,
鈴木 紀子
1
,
青木 武彦
1
Yoshihiko MITSUHASHI
1
,
Noriko SUZUKI
1
,
Takehiko AOKI
1
1山形大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Yamagata University School of Medicine
キーワード:
ペットボトル症候群
,
糖尿病
,
色素性痒疹
Keyword:
ペットボトル症候群
,
糖尿病
,
色素性痒疹
pp.170-172
発行日 2002年4月10日
Published Date 2002/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903966
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ペットボトル症候群とは,潜在的糖尿病患者が,糖分を含む清涼飲料水を多飲することによって生じる糖尿病性ケトーシスである.本症候群でみられる糖尿病は,抗インスリン抗体を持たないtype IIのNIDDMで,肥満した若年男性に好発し,糖尿病であるという自覚を持っていないことが特徴とされる.一見正常の太った青年が多量の清涼飲料水を摂取した後,口渇,全身倦怠感を訴え,ときに悪心,嘔吐,意識障害や腹痛を生じる.検査で高血糖とケトーシスまたはケトアシドーシスを示す.急に清涼飲料水を多飲するようになる誘因として,神経症や精神病的基盤,または受験や入社などによる精神的ストレスなどが重視されている.本症について概説するとともに,色素性痒疹の発症を契機に本症が発見され,治療によってケトーシスと色素性痒疹ともに軽快に導くことができた1例を報告する.
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