Japanese
English
症例
犬咬傷による皮下気腫,縦隔気腫の1例
Subcutaneous emphysema and pneumomediastinum due to dog bites
内野 祥子
1
,
塩入 瑞恵
1
Shoko UCHINO
1
,
Mizue SHIOIRI
1
1公立福生病院,皮膚科(主任:塩入瑞恵部長)
キーワード:
犬咬傷
,
犬咬創
,
dog bite
,
皮下気腫
,
縦隔気腫
Keyword:
犬咬傷
,
犬咬創
,
dog bite
,
皮下気腫
,
縦隔気腫
pp.1586-1589
発行日 2023年9月1日
Published Date 2023/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004169
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25歳,女性。警察犬の訓練中にシェパードに跳びかかられ転倒し,顔面,頸部を咬まれたため救急搬送された。顔面,頸部に裂傷が多数あり皮下気腫,縦隔気腫も認めたため加療目的に当科入院となった。洗浄後,顔面創部は縫合により感染徴候なく治癒した。頸部潰瘍,皮下気腫,縦隔気腫は安静のうえ洗浄ドレナージをし,抗菌薬投与により合併症なく治癒した。頭頸部領域の気腫の診断,伸展状態の把握にはCT検査が非常に重要である。予防的抗菌薬としてβ-ラクタマーゼ阻害薬配合ペニシリン製剤が推奨されている。犬咬傷による皮下気腫,縦隔気腫に関して,過去に皮膚科領域からの報告はない。転院困難時や僻地医療の際などに役立つ症例であると考える。
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