急性骨髄性白血病に合併したNecrotizing Sweet Syndromeの1例

Necrotizing Sweet syndrome associated with acute myeloid leukemia

81歳，男性。初診3日前に右下腿の腫脹，紫紅色斑を自覚し，その後血疱を伴い，疼痛が出現した。初診時のLRINEC scoreが7点と高値だったが試験切開を施行し，壊死性筋膜炎を否定した。蜂窩織炎の診断で広域抗菌薬投与を行い，CRPは改善を認めたが，白血球数の高値が遷延し，局所所見も増悪した。壊死性筋膜炎に類似した臨床所見を呈しながらも各種細菌培養は陰性で，抗菌薬治療に抵抗性であった。病理組織学的所見とあわせ，necrotizing Sweet syndromeと診断した。コルヒチンを投与し症状は改善した。既往に骨髄異形成症候群があり，経過中に急性骨髄性白血病への進行を認めた。Necrotizing Sweet syndromeと壊死性筋膜炎の鑑別は臨床所見からは困難であり，皮膚生検，組織培養が重要である。