病理組織学的にBasal Melanosisを伴った好酸球性環状紅斑の1例

Eosinophilic annular erythema showing histological basal melanosis

42歳，男性。約1カ月前から躯幹に紅斑を自覚した。躯幹に辺縁が堤防状に隆起する浸潤を触れる環状紅斑が多発し，一部融合していた。末梢血好酸球数の上昇はなく，病理組織像では表皮基底層にメラニン沈着，真皮浅層の血管周囲に好酸球とリンパ球を主体とした炎症細胞の浸潤を認めた。臨床症状とあわせて好酸球性環状紅斑と診断した。ステロイド内服で治療開始し，速やかに皮疹は消退し，内服終了後も再燃なく経過している。好酸球性環状紅斑は未だ確立した治療法はなく，再燃も多いため慎重に経過観察をする必要がある。