Japanese
English
症例
大動脈瘤に起因する慢性播種性血管内凝固症候群
-―皮膚腫瘍切除後の止血に難渋した2例―
Chronic disseminated intravascular coagulation associated with aortic aneurysm: Two cases of refractory bleeding after surgery for skin tumor
安重 佳祐
1
,
岩本 和真
1
,
結束 怜子
1
,
盛山 吉弘
1
Keisuke ANJU
1
,
Kazuma IWAMOTO
1
,
Reiko KESSOKU
1
,
Yoshihiro MORIYAMA
1
1総合病院 土浦協同病院,皮膚科(主任:盛山吉弘部長)
キーワード:
播種性血管内凝固症候群
,
大動脈瘤
,
皮膚腫瘍
,
止血困難
,
大動脈解離
Keyword:
播種性血管内凝固症候群
,
大動脈瘤
,
皮膚腫瘍
,
止血困難
,
大動脈解離
pp.1291-1295
発行日 2023年7月1日
Published Date 2023/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004074
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症例1:85歳,男性。4年前に腹部大動脈瘤・解離で加療された。口唇腫瘍の急激な増大と持続出血があり,出血制御目的に緊急手術を実施した。術後止血困難で,血小板輸注,血圧管理,開口制限,圧迫固定を継続し,止血に約1週間を要した。症例2:85歳,男性。腹部大動脈瘤に対し定期観察とされていた。左上腕腫瘍からの出血持続で受診した。姑息的に単純切除・縫縮を実施するも,出血が持続した。血小板輸注,凝固因子を補充するも効果に乏しく,止血に約1カ月間を要した。大動脈瘤では消費性に線溶亢進し,慢性の播種性血管内凝固症候群を呈しうることを認識しておく必要がある。
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