Japanese
English
特集 代謝異常症
無疹部の皮膚生検から診断し得た全身性アミロイドーシスの1例
Systemic amyloidosis diagnosed by biopsy of uninvolved skin
野田 佑奈
1
,
西山 幸佑
1
,
坪田 ゆかり
2
,
下松 達哉
1
Yuna NODA
1
,
Kosuke NISHIYAMA
1
,
Yukari TSUBOTA
2
,
Tatsuya SHIMOMATSU
1
1和歌山ろうさい病院,皮膚科(主任:下松達哉部長)
2同,病理診断科
キーワード:
全身性アミロイドーシス
,
ATTRv
,
無疹部
,
皮膚生検
Keyword:
全身性アミロイドーシス
,
ATTRv
,
無疹部
,
皮膚生検
pp.133-136
発行日 2025年2月1日
Published Date 2025/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004977
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
58歳,男性。両側手根管症候群を発症し,その後,右下肢の筋力低下と両下肢の振動覚低下が出現した。全身性アミロイドーシスが疑われ,腹壁脂肪吸引や消化管生検が行われたが有意な所見は得られず,無疹部の皮膚生検でのみアミロイドの沈着を認め診断に至った。皮膚生検でのアミロイド検出率は他と比較しても同等かそれ以上と報告されている。さらに皮疹を呈していない症例においても,無疹部からの皮膚生検によりアミロイド沈着を認めた報告は医学中央雑誌で渉猟し得た限り7例ある。その全症例で腹部を生検されており,またアミロイドの沈着は真皮深層から皮下脂肪織に多いため,検出率を高めるためには十分な深さの検体を採取することが重要である。

Copyright © 2025, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.