Japanese
English
症例
CK20陰性のため診断に苦慮した左上腕原発Merkel細胞癌
Cytokeratin 20-negative Merkel cell carcinoma that was difficult to diagnose
竹下 八菜
1
,
野嶋 浩平
1
,
並木 剛
2
,
三浦 圭子
3
Hana TAKESHIA
1
,
Kohei NOJIMA
1
,
Takeshi NAMIKI
2
,
Keiko MIURA
3
1JAとりで総合医療センター,皮膚科(主任:野嶋浩平科長)
2東京医科歯科大学病院,皮膚科
3同,病理部
キーワード:
Merkel細胞癌
,
CK20陰性
,
放射線治療
,
多発転移
Keyword:
Merkel細胞癌
,
CK20陰性
,
放射線治療
,
多発転移
pp.1274-1278
発行日 2023年7月1日
Published Date 2023/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004070
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78歳,女性。左上腕の腫瘍を自覚するも1年間放置し貧血が増悪した状態で当科を受診した。皮膚生検にて異型性がある腫瘍細胞を認め,Merkel細胞癌に類似した小型類円形細胞であったがCK20陰性で診断に難渋した。神経内分泌腫瘍の鑑別として他臓器の検索を行い,悪性リンパ腫や転移性腫瘍を否定したうえでCK20陰性Merkel細胞癌と診断した。CK20陰性Merkel細胞癌ではMerkel細胞ポリオーマウイルス陰性のことが多く,病勢の進行リスクが高い。自験例も初診から1年後に多臓器転移をきたし永眠された。今後,高齢化に伴いMerkel細胞癌は増加すると予測され,CK20陰性の場合の診断について検討が必要と考えた。
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