Japanese
English
症例
アトピー性皮膚炎患者に生じた皮膚浸潤を伴った未分化大細胞リンパ腫・ALK陰性型の1例
ALK-negative anaplastic large cell lymphoma with skin invasion in a patient with atopic dermatitis
三石 修平
1
,
宮垣 朝光
1
,
堀江 明弘
1
,
竹内 そら
1
,
門野 岳史
1
,
平川 経晃
2
,
宮野 薫
3
,
玉井 勇人
4
Shuhei MITSUISHI
1
,
Tomomitsu MIYAGAKI
1
,
Akihiro HORIE
1
,
Sora TAKEUCHI
1
,
Takafumi KADONO
1
,
Tsuneaki HIRAKAWA
2
,
Kaoru MIYANO
3
,
Hayato TAMAI
4
1聖マリアンナ医科大学,皮膚科学講座(主任:門野岳史教授)
2同,血液内科
3川崎市立多摩病院,皮膚科
4同,血液内科
キーワード:
未分化大細胞リンパ腫
,
アトピー性皮膚炎
Keyword:
未分化大細胞リンパ腫
,
アトピー性皮膚炎
pp.1263-1267
発行日 2023年7月1日
Published Date 2023/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004068
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56歳,男性。幼少期よりアトピー性皮膚炎がある。初診3カ月前から左大腿外側に結節が生じ,拡大傾向を示しため当科を受診した。初診時,左大腿外側に手拳大の中央に黄色壊死組織を付着した潰瘍を伴う腫瘤がみられた。病理組織像で大型の異型なリンパ球様細胞が真皮浅層から脂肪組織までびまん性に増生し,免疫染色で大型異型細胞はCD4,CD30陽性であった。PET/CTでは鼠径リンパ節,外腸骨リンパ節,総腸骨リンパ節の腫脹を認めた。未分化大細胞リンパ腫・ALK陰性型と診断し,CHOP療法を行ったところ病変は軽快した。重症で長期にわたるアトピー性皮膚炎では非ホジキンリンパ腫の発症リスクが上昇するため,注意が必要である。
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