Japanese
English
症例
術後消退を期待して部分切除を行った原発性皮膚未分化大細胞リンパ腫の1例
Primary Cutaneous Anaplastic Large Cell Lymphoma Showing Regression After Partial Excision
仙田 尚之
1
,
宮垣 朝光
1
,
岡 知徳
1
,
佐藤 伸一
1
,
菅谷 誠
2
,
白井 暁子
3
Naoyuki SENDA
1
,
Tomomitsu MIYAGAKI
1
,
Tomonori OKA
1
,
Shinichi SATO
1
,
Makoto SUGAYA
2
,
Akiko SHIRAI
3
1東京大学医学部附属病院,皮膚科(主任:佐藤伸一教授)
2国際医療福祉大学市川病院,皮膚科
3三井記念病院,皮膚科
キーワード:
原発性皮膚未分化大細胞リンパ腫
,
部分切除
,
自然消退
Keyword:
原発性皮膚未分化大細胞リンパ腫
,
部分切除
,
自然消退
pp.659-663
発行日 2019年5月1日
Published Date 2019/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001355
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58歳,男性。3カ月前より自覚症状のない紅斑が前頸部に生じ,徐々に増大してびらんを伴う腫瘤を形成した。組織学的には真皮浅層から深層に異型の強い核をもつ大型の細胞がシート状に浸潤し,免疫組織学的には,腫瘍細胞はCD30陽性,ALK陰性であった。遺伝子再構成検査ではT細胞受容体Cβ1,2鎖およびJγ鎖で陽性であり,画像検査で他臓器病変を認めず,原発性皮膚未分化大細胞リンパ腫と診断した。部分切除後,残存病変は速やかに消退し,3年11カ月で再発を認めない。原発性皮膚未分化大細胞リンパ腫は部位により生検後の消退が報告されており,適切な加療範囲を検討することが治療の選択肢を広げ,患者利益となりうる。
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