Japanese
English
特集 間葉系腫瘍
異型線維黄色腫の1例
Atypical fibroxanthoma
中田 侑宏
1,3
,
鈴木 大介
2,3
Yukihiro NAKATA
1,3
,
Daisuke SUZUKI
2,3
1虎の門病院,皮膚科
2国際医療福祉大学市川病院,皮膚科
3公立昭和病院,皮膚科(主任:鈴木大介部長)
キーワード:
異型線維黄色腫
,
病理組織学的所見
,
多形性皮膚肉腫
,
遺伝子変異
Keyword:
異型線維黄色腫
,
病理組織学的所見
,
多形性皮膚肉腫
,
遺伝子変異
pp.1069-1072
発行日 2023年6月1日
Published Date 2023/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004012
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
78歳,男性。初診2カ月前に右頰部に紅斑を自覚し,その後同部が隆起して出血を伴うようになった。臨床的には,表面平滑で光沢を伴う7mm大の黒赤色調を呈すドーム状隆起性病変であり,切除標本では病理組織学的に真皮内に核異型の強い紡錘形細胞が増殖していた。増殖している細胞は,免疫組織化学にてCD68,α-SMAが陽性,desmin,S-100,cytokeratinは陰性であった。以上の所見より異型線維黄色腫と診断した。異型線維黄色腫はまれな低悪性度肉腫の一種であり,高齢男性の日光曝露部に生じることが多い。臨床所見から類推することは困難な腫瘍であり,その診断には免疫組織化学を含めた病理組織学的所見が重要である。
Copyright © 2023, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.