Japanese
English
特集 血管炎
巨細胞性動脈炎の1例
Giant cell arteritis
渡邊 陽香
1
,
中田 侑宏
1
,
加藤 めぐみ
1
,
鈴木 大介
1
Haruka WATANABE
1
,
Yukihiro NAKATA
1
,
Megumi KATO
1
,
Daisuke SUZUKI
1
1公立昭和病院,皮膚科(主任:鈴木大介部長)
キーワード:
巨細胞性動脈炎
,
側頭動脈炎
,
動脈生検
,
リウマチ性多発筋痛症
Keyword:
巨細胞性動脈炎
,
側頭動脈炎
,
動脈生検
,
リウマチ性多発筋痛症
pp.1781-1784
発行日 2022年10月1日
Published Date 2022/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003573
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73歳,女性。右浅側頭動脈に一致した索状の硬結を認め,同部およびその近傍に疼痛を伴っていた。リウマチ性多発筋痛症を思わせる所見はなく,顎跛行や視力,視野障害もなかった。血液検査ではCRPが上昇し,赤沈が亢進していた。動脈生検にて血管壁全層に多核巨細胞を含む炎症細胞浸潤を認め,巨細胞性動脈炎と診断した。ステロイド内服による治療を行い,速やかに反応した。巨細胞性動脈炎は日本人に少ない疾患ではあるが,眼症状がある際には失明に至ることがあるため早期の診断,治療が求められる。内科的な診察能力,生検を実施できる外科的な手技,病理組織学的な評価能力を備えている皮膚科医はこの疾患の早期診断に寄与できるものと考える。
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