Japanese
English
特集 乾癬
感染症を疑う肺結節を有した乾癬性関節炎にリサンキズマブが奏効した1例
Psoriatic arthritis with suspected infectious pulmonary nodule successfully treated with risankizumab
加倉井 真主
1
,
古田 淳一
1
,
井上 紗惠
1
,
際本 拓未
2
,
柳下 瑞希
3
,
乃村 俊史
1
Masakazu KAKURAI
1
,
Junichi FURUTA
1
,
Sae INOUE
1
,
Takumi KIWAMOTO
2
,
Mizuki YAGISHITA
3
,
Toshifumi NOMURA
1
1筑波大学,医学医療系皮膚科(主任:乃村俊史教授)
2同,医学医療系呼吸器内科
3同,医学医療系膠原病リウマチアレルギー内科学
キーワード:
乾癬性関節炎
,
リサンキズマブ
,
肺真菌症
,
肺非結核性抗酸菌症
Keyword:
乾癬性関節炎
,
リサンキズマブ
,
肺真菌症
,
肺非結核性抗酸菌症
pp.564-568
発行日 2023年5月1日
Published Date 2023/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003890
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
36歳,男性。頭皮の落屑性紅斑と多関節痛があり,乾癬性関節炎と診断した。メトトレキサートとプレドニゾロン,次いでアプレミラストを内服したが,多関節痛は軽快せず,初診7年後に生物学的製剤に変更することとなった。導入前のスクリーニング検査で右上肺に結節影を認め,精査にて非結核性抗酸菌症や真菌症を疑ったが,呼吸器内科と連携のもとでリサンキズマブを開始し,慎重に経過観察した。治療開始後に関節症状は寛解し,肺結節影は縮小した。生物学的製剤は感染症のリスクがあるが,他の治療選択肢と比較し有益と判断される場合には,患者や他科との十分なコミュニケーションのもとで投与することもありうる。
Copyright © 2023, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.