Japanese
English
特集 帯状疱疹
髄膜炎,脳幹脳炎を伴った三叉神経領域帯状疱疹の1例
Trigeminal herpes zoster complicated by meningitis and brainstem encephalitis
稲村 崇志
1
,
鈴木 彩子
1
,
福田 将大
1
,
鈴木 皓
1
,
延山 嘉眞
1
,
朝比奈 昭彦
1
Takashi INAMURA
1
,
Sayako SUZUKI
1
,
Masahiro FUKUDA
1
,
Hikaru SUZUKI
1
,
Yoshimasa NOBEYAMA
1
,
Akihiko ASAHINA
1
1東京慈恵会医科大学,皮膚科学講座(主任:朝比奈昭彦主任教授)
キーワード:
帯状疱疹
,
瞳孔散大
,
髄膜炎
,
脳幹脳炎
Keyword:
帯状疱疹
,
瞳孔散大
,
髄膜炎
,
脳幹脳炎
pp.447-450
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003849
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84歳,男性。初診4日前に左上眼瞼の腫脹,疼痛を自覚し,翌日,左顔面三叉神経第1,2枝領域に水疱が出現した。食思不振も加わったため当院を救急受診し,同日入院した。その翌日,軽度の意識障害および左瞳孔散大が出現し,頭部造影MRIにて中脳,橋にT2強調画像で左側優位に高信号域がみられた。髄液中に水痘・帯状疱疹ウイルスDNAが検出されたことから,帯状疱疹髄膜炎,脳幹脳炎と診断した。アシクロビル点滴投与にて,左瞳孔散大は残存したが皮疹,意識障害は改善した。高齢者や免疫抑制状態の患者が三叉神経領域の帯状疱疹に罹患した際には,髄膜炎や脳炎のリスクが高いため,入院でのアシクロビル点滴投与が望ましい。
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