Japanese
English
症例
在日ネパール人に発症した全身に環状紅斑を呈したB群ハンセン病の1例
Group B Hansen’s disease with generalized annular erythema in a Nepalese patient living in Japan
寺尾 茜
1
,
佐藤 良樹
1
,
福田 知雄
1
Akane TERAO
1
,
Yoshiki SATO
1
,
Tomoo FUKUDA
1
1埼玉医科大学総合医療センター,皮膚科(主任:福田知雄教授)
キーワード:
ハンセン病
,
環状紅斑
,
多菌型
,
ネパール人
,
1型らい反応
Keyword:
ハンセン病
,
環状紅斑
,
多菌型
,
ネパール人
,
1型らい反応
pp.287-291
発行日 2023年2月1日
Published Date 2023/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003785
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
24歳,ネパール人女性。3年前に来日した。2年半前より体幹,四肢に環状紅斑の出没を繰り返し,徐々に全身に多発してきたため当科を紹介受診した。初診時,顔面を含む全身に知覚異常を伴う境界不明瞭な浸潤性の環状紅斑を認め,病理組織学的所見,抗酸菌染色,皮膚塗抹検査,抗PGL-1抗体の測定結果よりB群ハンセン病と診断した。多剤併用療法を開始し,1年で皮疹は消退したが,内服中止2カ月後に皮疹と神経症状の再燃を認めた。再度精査を行い,1型らい反応と診断した。プレドニゾロン15mg/日を開始した。既報告を調べてみると,全身性の紅斑を呈するハンセン病ではB群が多く,特に環状紅斑を伴う場合は1型らい反応を生じる可能性が高いため,注意が必要である。
Copyright © 2023, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.