Japanese
English
症例報告
在日ブラジル人日系2世にみられた類結核型ハンセン病
Symptomatic tuberculoid type of leprosy observed in a second being of Japanese ancestry Brazilian
川瀬 正昭
1
,
本田 まりこ
1
,
新村 眞人
1
,
杉田 泰之
2
,
石井 則久
3
Masaaki K KAWASE
1
,
Mariko HONDA
1
,
Michihito NIIMURA
1
,
Yasuvuki SUGITA
2
,
Norihisa ISHII
3
1東京慈恵会医科大学皮膚科学講座
2横浜市立大学医学部皮膚科学教室
3国立感染症研究所ハンセン病研究センター生体防御部
1Department of Dermatology, The Jikei University, School of Medicine
2Department of Dermatology, Yokohama City University School of Medicine
3Department of Bioregulation, Leprosy Research Center, National Institute of Infectious Disease
キーワード:
ハンセン病
,
PCR
,
化学療法
,
家族内感染
,
予防投与
Keyword:
ハンセン病
,
PCR
,
化学療法
,
家族内感染
,
予防投与
pp.1188-1190
発行日 2002年12月1日
Published Date 2002/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412904175
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
37歳,男性.ブラジル人日系2世(1981年来日).初診は1996年8月13日.1993年頃から鼻周囲に境界明瞭な浸潤を触れる紅斑が出現し,徐々に前額部,両頬部,口唇白唇部に拡大した.1996年2月より左肘頭にも同様の皮疹が出現したため当科を受診した.皮疹部では知覚鈍麻がみられ,尺骨神経の軽度肥厚があった.組織学的所見では神経,血管周囲性に非乾酪壊死性の類上皮細胞肉芽腫を形成していた.組織および鼻腔粘液のスメアは抗酸菌染色し菌体陰性であったが,血液から抽出したDNAはpolymerase chain reaction(PCR)法にて,らい菌特異的DNAが証明された.以上より類結核型ハンセン病と診断した.症状はdiaphenylsulfone(DDS),リファンピシンにて治癒した.妻と子供2人に同様の症状はなかったが,血液のPCR法にてらい菌特異的DNAが証明された.
Copyright © 2002, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.