Japanese
English
症例
黄白色爪甲線条を呈した右環指のOnychocytic Matricomaの1例
Onychocytic matricoma showing longitudinal xantholeuconychia of the ring finger
金谷 里紗
1
,
岸 晶子
1
,
佐々木 優
1
,
林 伸和
1
Risa KANAYA
1
,
Akiko KISHI
1
,
Yu SASAKI
1
,
Nobukazu HAYASHI
1
1虎の門病院,皮膚科(主任:林 伸和部長)
キーワード:
爪
,
onychocytic matricoma
,
黄白色爪甲線条
,
爪甲肥厚
Keyword:
爪
,
onychocytic matricoma
,
黄白色爪甲線条
,
爪甲肥厚
pp.123-127
発行日 2023年1月1日
Published Date 2023/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003733
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42歳,男性。数週間前より自覚する右環指爪甲遠位の亀裂を主訴に受診した。爪甲尺側に線状の全長性隆起があり,隆起の基部から中央にかけては紅褐色調を呈していた。4カ月後には黄白色爪甲線条となった。ダーモスコピーでは2mm幅の黄白色線条帯と点状出血があった。MRIでは所見はなかった。病理組織学的に爪母でbasaloid cellsがprekeratogenous zone,keratogenous zoneを伴って増殖肥厚し,腫瘍内の深部より角化するendokeratinizationがみられた。Prekeratogenous zoneとkeratogenous zoneの2層が渦巻き状に角化している像がみられることよりonychocytic matricomaと診断した。爪甲の黄白色線条を積極的に生検することにより,症例が蓄積され,onychocytic matricomaの疾患概念が確立されることが望まれる。
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