Japanese
English
原著
爪甲病変に対するダーモスコピーの選択
Dermoscopy selection in the lesion of nail plate
新谷 洋一
1
,
森田 明理
1
Yoichi SHINTANI
1
,
Akimichi MORITA
1
1名古屋市立大学大学院医学研究科加齢・環境皮膚科学
1Department of Geriatric and Environmental Dermatology,Nagoya City University Graduate School of Medical Sciences,Nagoya,Japan
キーワード:
悪性黒色腫
,
爪甲色素線条
,
ダーモスコピー
,
爪
Keyword:
悪性黒色腫
,
爪甲色素線条
,
ダーモスコピー
,
爪
pp.184-189
発行日 2009年3月1日
Published Date 2009/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102220
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 近年,テレビなどの影響により,手足の悪性黒色腫や爪甲の色素性病変を主訴に受診する患者が増加している.爪甲にできる色素性病変では,進行例の悪性黒色腫を除き,早期悪性黒色腫と,爪部色素性母斑による爪甲色素線条との鑑別が困難な場合が多い.そこで,4種類のダーモスコピー,①HEINE DELTA10®(HEINE),②Dermaphot®(HEINE),③DermLite II FLUID®(3GEN),④DermLite FOTO®(3GEN)を使用し,爪甲病変の見え方の比較を行った.その結果,DermLite II FLUID®では,爪甲部病変の境界が明瞭に確認でき,また色素斑と重なった出血の判断にも,より有用であった.一方,DELTA 10®,Dermaphot®は色合いが自然であり,爪以外の皮膚を見るのにより有効と考えられた.このように病変・部位ごとに,より適したダーモスコピーを選択する必要があると考えられた.
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.