Japanese
English
症例
黄白色線条を呈した左拇指爪甲のOnychopapillomaの1例
Onychopapilloma with a longitudinal xantholeuconychia of left thumb nail
金谷 里紗
1
,
岸 晶子
1
,
佐々木 優
1
,
林 伸和
1
Risa KANAYA
1
,
Akiko KISHI
1
,
Yu SASAKI
1
,
Nobukazu HAYASHI
1
1虎の門病院,皮膚科(主任:林 伸和部長)
キーワード:
爪
,
onychopapilloma
,
黄白色線条
,
線状出血
,
過角化
Keyword:
爪
,
onychopapilloma
,
黄白色線条
,
線状出血
,
過角化
pp.1281-1284
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004722
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52歳,男性。6年前より左拇指爪甲に黄白色線条が出現し,3カ月前より爪甲変形と爪切り時の疼痛を自覚して受診した。左拇指爪甲に5mm幅の黄白色線条があり,同部の爪甲は稜線状に隆起し亀裂を伴っていた。ダーモスコピーでは点状ないし線状の出血を伴う無構造の黄白色線条帯と,爪甲下に篩状に肥厚した角化がみられた。1カ月後に爪甲下角質は柱状の角質塊に変化し,2カ月後には爪床近位に限局した。病理では爪床上皮の乳頭状増殖と過角化があり,onychopapillomaと診断した。Onychopapillomaの爪床上皮や角質塊は,爪甲や下床に固着していることが多いため,先に抜爪するのではなく,爪甲と腫瘍を一塊に摘出することで,onychopapillomaの全容が解明されることにつながると考える。
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