Japanese
English
症例
数年の経過で局面型から結節腫瘤型への移行を観察し得た成人T細胞白血病リンパ腫の1例
Adult T-cell leukemia/lymphoma with transition from focal type to nodal mass type over a period of several years
山下 達也
1
,
渡部 桃子
1
,
勝尾 公佑
1
,
大谷 稔男
1
,
今中 智子
2
,
大西 達人
2
,
多田 廣祠
3
Tatsuya YAMASHITA
1
,
Momoko WATANABE
1
,
Kohsuke KATSUO
1
,
Toshio OHTANI
1
,
Tomoko IMANAKA
2
,
Tatsuhito OHNISHI
2
,
Hiroshi TADA
3
1倉敷中央病院,皮膚科(主任:大谷稔男部長)
2同,血液内科
3多田皮膚科医院,倉敷市
キーワード:
成人T細胞白血病リンパ腫
,
くすぶり型
,
局面型
,
結節腫瘤型
,
多剤併用化学療法
Keyword:
成人T細胞白血病リンパ腫
,
くすぶり型
,
局面型
,
結節腫瘤型
,
多剤併用化学療法
pp.114-118
発行日 2023年1月1日
Published Date 2023/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003731
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66歳,女性。約2年前より右胸部に紅色局面が生じ,瘙痒を伴った。次第に左上腕や両下腿にも拡大し,当院を紹介受診した。血液検査や皮膚生検,CT検査でくすぶり型の成人T細胞白血病リンパ腫(ATL)と診断した。ステロイドの外用やレチノイドの内服で経過をみたが,初診の2年後頃から右胸部の皮疹の隆起が明らかになり,腫瘤を形成するようになった。PUVA療法を開始したが,奏効しなかった。放射線療法と多剤併用化学療法を行い,腫瘤は消失した。ATLの皮疹型は予後を左右するといわれる。Indolent ATLでも結節腫瘤型はaggressive ATLに準じた治療を要することがある。治療の導入時機を見極めることが肝要であると思われた。
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