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増刊号特集 最近のトピックス2025 Clinical Dermatology 2025
4.皮膚疾患治療のポイント
成人T細胞白血病リンパ腫の新規治療
Current treatments for adult T-cell leukemia-lymphoma skin lesions
米倉 健太郎
1
Kentaro YONEKURA
1
1今村総合病院皮膚科
1Division of Dermatology, Imamura Gereral Hospital, Kagoshima, Japan
キーワード:
成人T細胞白血病リンパ腫
,
皮膚病変
,
ツシジノスタット
,
バレメトスタット
,
ベキサロテン
Keyword:
成人T細胞白血病リンパ腫
,
皮膚病変
,
ツシジノスタット
,
バレメトスタット
,
ベキサロテン
pp.149-153
発行日 2025年4月10日
Published Date 2025/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.002149730790050149
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summary
成人T細胞白血病リンパ腫(adult T-cell leukemia/lymphoma : ATL)の患者では,その約半数と高頻度に皮膚病変がみられる.近年,再発・難治性のATLを中心に複数の治療薬が開発されているが,その臨床試験においては,皮膚病変に対する効果も評価が行われている.皮膚病変が主体のindolent type ATL(くすぶり型や予後不良因子のない慢性型)では,これまでステロイド外用や紫外線照射などのskin-directed therapyに抵抗性の場合の治療は限られていた.本邦でベキサロテンの臨床第II相試験が行われ,2024年6月に「皮膚病変を有する成人T細胞白血病リンパ腫」に対して承認された.100 mg/m2群,300 mg/m2群でmSWAT(modified Severity-Weighted Assessment Tool)スコアによる奏効率がそれぞれ50.0%,70.6%と皮膚病変への高い効果が報告されている.

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