Japanese
English
症例
頭部に生じ原発巣切除後2カ月でリンパ節転移をきたしたアポクリン腺癌の1例
Apocrine adenocarcinoma of the scalp with rapid metastasis to lymph nodes after surgery
浦上 揚介
1,2
,
田中 了
1
,
福田 裕二郎
3
,
西村 広健
4
,
青山 裕美
1
Yosuke URAKAMI
1,2
,
Ryo TANAKA
1
,
Yujiro FUKUDA
3
,
Hirotake NISHIMURA
4
,
Yumi AOYAMA
1
1川崎医科大学附属病院,皮膚科(主任:青山裕美教授)
2川崎医科大学総合医療センター,皮膚科
3川崎医科大学,耳鼻咽喉科
4同,病理学
キーワード:
アポクリン腺癌
,
断頭分泌
,
悪性上皮系腫瘍
,
GCDFP-15
,
タモキシフェン
Keyword:
アポクリン腺癌
,
断頭分泌
,
悪性上皮系腫瘍
,
GCDFP-15
,
タモキシフェン
pp.2180-2184
発行日 2022年12月1日
Published Date 2022/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003688
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72歳,男性。約1年前に頭部に皮下硬結を自覚した。初診時,後頭部に30×25mm,潰瘍を伴う皮下硬結を認めた。生検では腺癌の形態を示し,一部断頭分泌を伴う腺管構造を認めた。他臓器に明らかな原発巣を疑う所見はなく皮膚原発のアポクリン腺癌と診断した。拡大切除および皮弁形成術を施行した。術後約2カ月で頸部リンパ節転移が出現し郭清術を施行した。術後補助療法としてタモキシフェンの内服を開始した。術後14カ月時点で明らかな再発転移は認めていない。本症のように2cm以上で潰瘍を伴う例では,初回手術の際にセンチネルリンパ節生検もしくはリンパ節郭清を検討すべきと考えた。術後補助療法としてホルモン療法も選択肢になる可能性がある。
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