Japanese
English
症例
若年で有棘細胞癌を生じた顕性遺伝型(優性)栄養障害型表皮水疱症の1例
Dominant dystrophic epidermolysis bullosa resulting in squamous cell carcinoma at a young age
舛谷 友里恵
1
,
平澤 祐輔
1
,
吉原 渚
1
,
長谷川 敏男
1
,
池田 志斈
1
,
中野 創
2
Yurie MASUTANI
1
,
Yusuke HIRASAWA
1
,
gNagisa YOSHIHARA
1
,
Toshio HASEGAWA
1
,
Shigaku IKEDA
1
,
Hajime NAKANO
2
1順天堂大学医学部,皮膚科学講座(主任:池田志斈教授)
2弘前大学医学部,皮膚科学講座(主任:澤村大輔教授)
キーワード:
顕性遺伝型(優性)栄養障害型表皮水疱症
,
有棘細胞癌
Keyword:
顕性遺伝型(優性)栄養障害型表皮水疱症
,
有棘細胞癌
pp.2157-2160
発行日 2022年12月1日
Published Date 2022/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003683
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
20歳,男性。出生時より爪変形や四肢の水疱・びらんを生じ,母にも類症があることから,顕性遺伝型(優性)栄養障害型表皮水疱症の診断を受けていた。当科初診1年前より右足背に潰瘍を生じ前医で処置を受けていたが,拡大傾向で難治であったため当科を紹介受診した。初診時,右足背に約5×7cmの腫瘤がみられ,表面は潰瘍化していた。生検の結果,有棘細胞癌と診断した。腫瘍切除術および分層植皮術を行い,転移・再発はみられず,経過は良好である。一般的に,潜性遺伝型(劣性)栄養障害型表皮水疱症に有棘細胞癌が合併しやすく,顕性遺伝型(優性)栄養障害型表皮水疱症には合併しにくいとされるが,難治性潰瘍をみた場合には有棘細胞癌の可能性を念頭に置くべきである。
Copyright © 2022, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.