Japanese
English
症例
アスファルト路上で倒れていた熱中症患者に生じた重症熱傷の1例
Severe burns seen in a heatstroke patient lying on the asphalt pavement
大河内 智子
1
,
大井 梨紗子
1
,
影山 潮人
1
,
榊原 章浩
1
Satoko OKOCHI
1
,
Risako OI
1
,
Shioto KAGEYAMA
1
,
Akihiro SAKAKIBARA
1
1安城更生病院,皮膚科(主任:榊原章浩代表部長)
キーワード:
重症熱傷
,
熱中症
,
アスファルト
Keyword:
重症熱傷
,
熱中症
,
アスファルト
pp.1533-1536
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002846
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87歳,女性。猛暑日の午前11時頃にアスファルト路上で倒れているところを発見された。防犯カメラの映像からは最長1時間程度アスファルト路上で倒れていたと考えられた。初診時は左半身中心に体表面積の約28%に紅斑と水疱を認め,Ⅰ〜Ⅱ度熱傷と考えられたが,経過中に左臀部と左下腿の病変は皮下脂肪織に及ぶことが明らかとなり,Ⅲ度熱傷と診断した。受傷日の天候は晴れ,最高気温は37℃であり,アスファルト表面の温度は組織破壊をおこしうる44℃以上まで上昇していたと考えられる。アスファルト路上での熱傷は低温熱傷に近い機序で生じたと推察され,初診時現症よりも進達度が深いと考えられる。
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