Japanese
English
症例
手指に多発した結節状強皮症の1例
Multiple nodular scleroderma on the fingers
小野田 慶子
1
,
竹内 そら
1
,
貴志 有紗
1
,
宮垣 朝光
1
,
門野 岳史
1
Keiko ONODA
1
,
Sora TAKEUCHI
1
,
Arisa KISHI
1
,
Tomomitsu MIYAGAKI
1
,
Takafumi KADONO
1
1聖マリアンナ医科大学,皮膚科学教室(主任:門野岳史教授)
キーワード:
結節状強皮症
,
全身性強皮症
Keyword:
結節状強皮症
,
全身性強皮症
pp.1371-1374
発行日 2022年7月1日
Published Date 2022/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003433
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27歳,女性。4年6カ月前に全身性強皮症と診断された。2年6カ月前に左拇指に硬い小結節が出現した。2年前よりトシリズマブの臨床試験を開始したが,その後も手指の結節は増数した。両手掌の拇指~小指側縁から手関節にかけて,左右対称性に小豆大~50mm程度の線状の常色~紅色の結節が多発していた。病理組織では,真皮中層から深層にかけて均一な線維芽細胞の増生と膠原線維の肥厚を認め,一部で渦巻状を呈していた。以上より結節状強皮症と診断した。ステロイド外用を行うも結節は緩徐に増数傾向である。結節状強皮症はまれであり,自験例では手指に線状に連なる臨床像を呈した点が特徴的であった。発生機序は不明であり,難治の疾患である。
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