Japanese
English
症例
Russell小体を有するMott細胞の浸潤を認めた扁平苔癬様角化症の1例
Lichen planus-like keratosis with infiltration of Mott cells containing a lot of Russell bodies
須田 久美子
1
,
伊藤 亜理紗
1
,
秋山 啓輔
2
,
中野(田村) 美和
3
,
大河内 仁志
3
,
石浦 信子
1
Kumiko SUDA
1
,
Arisa ITO
1
,
Keisuke AKIYAMA
2
,
Miwa TAMURA-NAKANO
3
,
Hitoshi OKOCHI
3
,
Nobuko ISHIURA
1
1JCHO東京新宿メディカルセンター,皮膚科(主任:石浦信子部長)
2同,血液内科
3国立国際医療研究センター研究所,細胞組織再生医学研究部
キーワード:
Russell小体
,
Mott細胞
,
意義不明の単クローン性免疫グロブリン血症
,
形質細胞増殖性疾患
Keyword:
Russell小体
,
Mott細胞
,
意義不明の単クローン性免疫グロブリン血症
,
形質細胞増殖性疾患
pp.1097-1101
発行日 2022年5月1日
Published Date 2022/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003344
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87歳,女性。右頸部に黒色角化性結節を認め,病理組織学的に脂漏性角化症を背景とする扁平苔癬様角化症と診断した。病変部の真皮上層では,Mott細胞とよばれるRussell小体を多数有する形質細胞がみられた。Mott細胞は病変内に形質細胞が反応性に浸潤して認められる場合と,形質細胞の腫瘍性増殖で認められる場合がある。自験例でMott細胞はIgG陽性,IgM陰性,IgA陰性,CD56陰性で,軽鎖制限はなく反応性変化によると考えたが,全身精査を施行したところ意義不明の単クローン性免疫グロブリン血症の合併を確認した。Mott細胞を認めた場合,形質細胞増殖性疾患の合併の有無を検討すべきと考える。
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