特集 病態から考える薬物療法
第XVI章 動物性疾患
2 疥癬
三上 万理子
1
,
石井 則久
2
Mariko MIKAMI
1
,
Norihisa ISHII
2
1横浜西口菅原皮膚科
2国立療養所多磨全生園
キーワード:
疥癬
,
角化型疥癬
,
ヒゼンダニ
,
フェニトリン
,
イベルメクチン
Keyword:
疥癬
,
角化型疥癬
,
ヒゼンダニ
,
フェニトリン
,
イベルメクチン
pp.941-946
発行日 2022年4月20日
Published Date 2022/4/20
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003296
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疥癬(scabies)とはヒト皮膚角質層に寄生するヒゼンダニ(疥癬虫,Sarcoptes scabiei var. hominis)の感染により発症し,ヒゼンダニの虫体,糞,脱皮殻などに対するアレルギー反応による皮膚病変と瘙痒を主症状とする感染症である1)~3)。多彩な皮疹が出現するが,湿疹などと誤診されることがあり,専門医の診断力が問われる。的確な早期診断のもと,ヒゼンダニを駆除すれば疥癬は治癒する。しかし,性行為,集団生活などによりヒトからヒトへの感染は持続しており,撲滅できていない。さらに老人介護施設や保育園などでの集団感染事例,さらに院内感染事例などがあり,感染対策の構築が必要である。
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