Japanese
English
症例報告
術後皮膚欠損を人工真皮単独で二次治癒させた高齢者の耳介有棘細胞癌の2例
Two cases of squamous cell carcinoma on the auricle in elderly patients with postoperative skin defects healed by secondary intention with artificial dermis alone
瀨川 康二朗
1,2
,
芳賀 貴裕
1
Kojiro SEGAWA
1,2
,
Takahiro HAGA
1
1気仙沼市立病院皮膚科
2仙台市立病院皮膚科
1Division of Dermatology, Kesennuma City Hospital, Kesennuma, Japan
2Division of Dermatology, Sendai City Hospital, Sendai, Japan
キーワード:
人工真皮
,
耳介手術
,
二次治癒
,
有棘細胞癌
,
入院期間
Keyword:
人工真皮
,
耳介手術
,
二次治癒
,
有棘細胞癌
,
入院期間
pp.41-47
発行日 2025年1月1日
Published Date 2025/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.002149730790010041
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要約 高齢者の耳介に生じた有棘細胞癌(squamous cell carcinoma : SCC)の2例に対し,腫瘍切除後の皮膚欠損創を人工真皮で閉創し保存的に二次治癒させたところ,良好な結果が得られたので報告する.症例1は,89歳,男性.左耳輪部のSCCを入院のうえ手術した.切除後に人工真皮を用いて瘢痕治癒させ,術後29日で退院した.症例2は,87歳,女性.左耳介の舟状窩のSCCを日帰りの手術で切除し,人工真皮で被覆して,外来で瘢痕治癒させた.高齢者に対する手術では,手術時間や入院期間の短縮を目指すことが望ましい.耳介軟骨がある程度温存されている耳介の皮膚欠損創に対して,人工真皮を用いて自然閉鎖させることで,入院期間を必要最小限に留めるのみならず,日帰り手術と外来通院での治療も可能になることが示された.
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