Japanese
English
治療
塩酸ペプロマイシン動注療法を施行した顔面の有棘細胞癌
Two cases of squamous cell carcinoma on the face treated with intraarterial infusion of peplomycin
高橋 和宏
1
,
杉内 利栄子
1
Kazuhiro TAKAHASHI
1
,
Rieko SUGIUCHI
1
1いわき市立総合磐城共立病院皮膚科
1Division of Dermatology, Iwaki Kyoritsu Hospital
キーワード:
有棘細胞癌
,
口唇癌
,
塩酸ペプロマイシン
,
動注療法
Keyword:
有棘細胞癌
,
口唇癌
,
塩酸ペプロマイシン
,
動注療法
pp.473-476
発行日 1996年5月1日
Published Date 1996/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901888
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
浅側頭動脈カニュレーションによる塩酸ペプロマイシン(ペプレオ®)持続動注療法を施行した顔面の有棘細胞癌の2例を報告した.症例1:82歳,女性,鼻柱の2cm大の棘融解型有棘細胞癌.顔面動脈よりペプレオ®35mgを持続動注,さらに30mgを腹部に持続皮下注した結果,終了後1週間で腫瘍に縮小傾向が見られ,1.5ヵ月で瘢痕のみとなり,組織学的に腫瘍細胞の消失を確認した.治療後8ヵ月で局所再発を認め,放射線治療を施行している.症例2:61歳,女性,下口唇の疣贅状有棘細胞癌.ペプレオ®35mg持続動注し,終了後2週間で腫瘍は扁平化,3ヵ月の時点で組織学的に腫瘍細胞の消失を確認した.顔面の有棘細胞癌の治療には外科的切除が第一選択と考えるが,サイズの大きなもの,侵襲の強いものには術前治療として,まず試みてよい治療であり手術による醜形を軽減できると考える.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.