Japanese
English
特集 間葉系腫瘍
早期に自然退縮した血管芽細胞腫(中川)の1例
Angioblastoma of Nakagawa exhibiting early spontaneous regression
田杭 具視
1
,
照井 正
1
,
藤田 英樹
1
Tomomi TAGUI
1
,
Tadashi TERUI
1
,
Hideki FUJITA
1
1日本大学医学部,皮膚科学系皮膚科学分野(主任:藤田英樹准教授)
キーワード:
angioblastoma of Nakagawa
,
血管芽細胞腫(中川)
,
tufted angioma
,
房状血管腫
Keyword:
angioblastoma of Nakagawa
,
血管芽細胞腫(中川)
,
tufted angioma
,
房状血管腫
pp.337-341
発行日 2022年3月1日
Published Date 2022/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003143
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生後6週,女児。生後3週頃に左上腕に硬結が出現し,増大傾向のため受診した。初診時,左上腕外側に紫紅色調で熱感を伴う,皮内から皮下にかけての25×18mm大の境界やや不明瞭な硬結がみられた。超音波画像上,病変は真皮内にほぼ均一な低エコー領域として描出され,その直下で血流シグナルが増加していた。硬結は生後10週まで増大し,14週時には退縮傾向となった。生後15週時の生検では,病理組織学的に真皮から皮下脂肪織に異型のない血管内皮細胞様細胞が増殖して類円形の胞巣を多数形成しており,血管芽細胞腫(中川)と診断した。生後70週時には完全に自然消退した。非常に早期に退縮し始めたのが特徴だが,臨床像と病理組織像は典型的であった。
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